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目を覚ますと、既に正午を回っていた。

ぼんやりと、以前インドに運ばれた時の事を思い出す
あたしはどうやら、死ぬと感じた時、
無意識に胸の十字架のネックレスを握りしめるらしい
日本で運ばれた時も然り。

そんな事を思いながら、食料を求め外を歩く。
カトリックが多いMXではやたら教会ばかりが目につく。
ふと中に入る。
高い天井と壁画。それに伴う聖人たち。
祈りを捧げる人たちは何を祈っているのだろうとか考える。
パレスチナで見た、悲痛な祈りを捧げている老婆を思い出す。
あたしはずっとその祈りが終わるまでその姿を見届けた。

あたし、知ってる。
幻想や理想は、現実になった途端幻になる。

現実が見えて知ったことは、
あたしが到底理解できなかった価値観。
触れてみようとそこに手を伸ばす。
しかし、グアダルーペのマリアは俯いたままで、
決して答えを教えてはくれない。

命乞いをする姿にも、何かを許す姿にも見える。
そしてそれらを求める人は、必ず同じ姿をすることも。


すっかり食欲が失せ、喉ばかりが渇く。
高度の高いこの国は常に乾燥していて、脱水に似た頭痛に襲われる。
道沿いに聳え立つ有刺鉄線に囲まれた小学校。
車の渋滞。広場でサッカーをしている子供達。
昨日の夜に見た砂漠だらけの風景とは違い、ちょっと移動すると
普通に生活をしている。ここでもやはり、
住宅街は厳重にガードされ、入り口には必ず警備がついている。
かと思うと、誰もいない荒れ果てた風景に早変わりする。

夢でも見てるのかと、白昼夢みたいな感覚に襲われながら
まだ頭痛が収まらないあたしは、炭酸水を買い込み、宿に戻る

写真や聴取したこと、伴うニュースをまとめていく中で、
どんどん冷静になっていく自分の姿を見る。
なんの同情も感情も起こらない、閾値。

MXの文化的に、死は悲観だけで占められているわけではない事も。
他の文化に触れてみた矜持。
疑問なんて馬鹿らしい事なんだと思い知らされそうになる。
絶対的な価値観は、生まれた環境によるものが多くを占める。
文化や風習に「敬意」を払った殺し方。なんて言われても、
あたしは、どっかの神の名のもとに殺戮を行う人達と同じだろうと
苦笑いをするだけ。

以前、事件現場の写真を見せて貰った時に、
ボラト゜ーレスの儀式に倣い、逆さ吊にされた遺体を見た。
文化や風習、決まり事はすべてそのまま殺害や拷問に適応されていた。

明日は我が身なんだという事が身に染みて解っているのに、
それでもいいと思っている自分に気づく。
痛いのは嫌だけど。
振り返ってみると、案外後悔も多いものだと気づく。

祈りを捧げていた老婆を思い出しながら、
ある人の事を思い出す。その人が放った言葉を聞いた瞬間、
車の助手席に乗っていたあたしは思わず振り返り、沈黙のまま
その目をずっと見ていた。その瞬間、
完全に眠っていた言葉や表現の「感覚」が戻り、
そしてその瞬間恋愛感情を持った事も。
お礼を言わなきゃいけない、言いたい。
なんでそれを伝えなかったんだろう。チャンスは一度しかなかったのに。
そんな後悔が蘇ってくる。

後悔って、二度と戻らないからするんだよね。

今までのあたしはそうはさせなかった。
何を犠牲にしてでも身勝手に生きてきたから。
衝動を抑える苦痛より、行動した方の苦痛のほうが耐えられたから。

今はそうはいかない。
あたしの後悔はどんどんこれから増えていくのだろう。

なんて意識がそれたまま、次の行先の地図を見る。
そこは、誘拐事件の多発地域として事件が多い場所だ。

次の仕事が済めば、帰国だ。と、帰国できる確信のもてぬまま
うわの空で、首につけた十字架を弄んでいた。






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プロフィール

sakyohidzuki

Author:sakyohidzuki
左京
S.58.9.28

いつまで経っても手負い。笑
この運動神経のなさで生き延びているのが
不思議なくらい。

現実には色んな事柄に束縛されてるのに
今まで以上に自我のまま進めてるのは
一種の諦めのようにも思う。

昔一番だったものは入れ替わり。
眼中になかったものに価値を見出し

攻撃系はすべて自分の内面に。
もちろん゛暴力゛は忘れずに。

時々感情のコントロールが出来なくなる
フラッシュバックに嗚咽が出るほど叫びまわっても
最期に行き着く場所は同じ。

知らず知らずに自滅しているのは
毎度のことで。

無関心に堕ちる前に
終らせたい事とか。

無様な姿を曝すのも
ここだけでいい


☆ポートレートモデル
再現VTR、MV、CM等々しれっと
いたりする。
ベストジーニスト2016一般部門
投票終了!
応援&投票有難う!!

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