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CROW

jlop 089


気がつけばあたしは、バイオリンを取り出し。
部屋に飾っていたレプリカの烏の翼を剥ぎ取っていた。


カラスに刃を突きたて、裂いてみても
出るは出るのは発泡スチロールの屑ばかり。



もう「声」を決して発しないように。
もう二度と「存在」を漂わせないよう弦を断ち切る。



容易く崩れる完璧な残像に余威を馳せ。
あたしは慢全的な支配欲に似た感情に支配される。




あたしはその体に褪色のペイントを施し、
そのヘドロの様にへばり付いた中に
引き千切った羽と一層動きを封じた「烏」を墜とし。


「カラス」から「静物」へ。



「静物」から静を奪い、限りなく脆いものへと変化を望む。
まるでそれが悪い夢であるかのように。



ワイヤー、針、破片。「それ」を傷つけるあらゆるものを刺した。
その瞬間、あたしにそれは「生」と「解放」を齎した。



そのカラスはあたしの抑圧された「感情」だったのかもしれない。

簡単に手を離すだけで跡形も無く崩れるその夢の様に。



弦を全て断ち切ったバイオリンは、身を持余す事無くそれを支え。
本来の機能を失った中でも凛としてその姿を嵩ぜんと掲げる。

対象を失った弓は、それがもう声を潰されている事も知らず
何も知らず弓を張り、旋律を奏でる事を望む。

このガタガタに揺れる空間と無機質な意味を全く持たないものを
引き金に、自分の歪で決して理解されることのない感情を解放させる。



風化は惨い様で必然的な淘汰を象徴し、するもの。


こんなに容易くその流れを断ち切ることさえ受容する。




いつか醜く朽ちて逝く事を知っているから、慈しむ。

全て最後が見えている事を知っているから、儚さを感じているだけだろう。




あるべき場所へ。帰るべき場所へ。
それを知っているから流れていくのだろう。



もう、なにも見るものなどないから眼を潰す。



唯ひとり、そこから逃げようと必死で足掻いている。
何が答えなのかも解らずに。



jlop 094
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プロフィール

sakyohidzuki

Author:sakyohidzuki
左京
S.58.9.28

いつまで経っても手負い。笑
この運動神経のなさで生き延びているのが
不思議なくらい。

現実には色んな事柄に束縛されてるのに
今まで以上に自我のまま進めてるのは
一種の諦めのようにも思う。

昔一番だったものは入れ替わり。
眼中になかったものに価値を見出し

攻撃系はすべて自分の内面に。
もちろん゛暴力゛は忘れずに。

時々感情のコントロールが出来なくなる
フラッシュバックに嗚咽が出るほど叫びまわっても
最期に行き着く場所は同じ。

知らず知らずに自滅しているのは
毎度のことで。

無関心に堕ちる前に
終らせたい事とか。

無様な姿を曝すのも
ここだけでいい


☆ポートレートモデル
再現VTR、MV、CM等々しれっと
いたりする。
ベストジーニスト2016一般部門
投票終了!
応援&投票有難う!!

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